『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX』

〜〜〜〜〜〜前置きですので読み飛ばしていただいてもおkです〜〜〜〜〜〜

タイトルがどんどん長くなってきている気がする仮面ライダーの映画シリーズですが、
今回は「MEGA MAX」ということで、これどういう意味かというと、要は

「オーズとフォーゼは出すとして、Wも人気だし、昔のとかも出したらおっさん来るよね。じゃあ出しちゃおう。」っていう「ごちゃ混ぜ」なんですね。

「MEGA MAX」って言葉があるかどうかわかりませんが、おそらく『ワイルドスピード MEGA MAX』から取ったんでしょうか。
『ビギンズナイト』といい今回といい映画から拝借するの多いですね。(個人的には「MEGA MIX」という言葉を連想しましたが)



さて、ディケイドあたりから多くなってきたこの「ごちゃ混ぜ」シリーズですが、はっきり言って駄作が多いです。(あ、個人の感想です。)



僕の中で「MOVIE大戦」シリーズもこの「ごちゃ混ぜ」に入れてますが、特に


仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』
仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE』
オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー

辺りは目も当てられない感じでした。(まだ『MOVIE大戦2010』はましかな・・・)

徐々に酷くなっていっている印象で『レッツゴー』とかはもう酷かったですね・・・。(特に終盤)

あれに比べれば『オールライダー』がましに見えてくるから不思議です。
ただ、『MOVIE大戦2010』と『MOVIE大戦CORE』も仮面ライダーWのパートに関して言えば結構良かったという印象があります。

あと「ごちゃ混ぜ」シリーズではないですが、『電王』の映画(特に『トリロジー』)はほんっとに酷い出来、というか観客を舐めてるとしか思えない出来の物が多いです。


こう振り返ってみると、結構観てるな、と思いますが、ディケイド以降の仮面ライダー映画で観てないのは『将軍と21のコアメダル』ぐらいですね。

それ以外はあの、あの!『トリロジー』三部作も含め、ちゃんと劇場に行って観てますよ!ええ!(半ばヤケ)



・・・前置きが長くなりましたが、まぁとにかく結構惨憺たる出来のモノが多かったわけです。


そんな仮面ライダー映画ですが、その中で『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』だけは世間の評価も僕としても相当良かった作品でした。

かなり昔の作品ですが、仮面ライダー555の『パラダイスロスト』という作品も、作品内で示すものだけ観ればなかなか面白いというか、『X−MEN』的な面白さがありましたが、
『運命のガイアメモリ』は「仮面ライダー映画」、「特撮映画」そして「ヒーロー映画」としても名作と言って良いんじゃないでしょうか。


その『運命のガイアメモリ』の監督である坂本浩一さんが『MEGA MAX』の監督をされていると聞いて「おっ」とは思っていたんですが、
「ごちゃ混ぜ」シリーズの「功績」(悪い意味で)を知ってしまっていたので中々食指が動きませんでした。

しばらくして、やはりというか意外というか良い評判を聞いたのでやはり行こうかなと思いましてギリギリ公開していたTジョイ京都で観てきました。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここまで前置き〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ようやく感想ですが、良く出来ていて面白かったです。
映画自体が「オーズパート」「Wパート」「フォーゼパート」「MEGA MAXパート」に分かれているので、感想もそれに合わせて書きたいと思います。


・オーズ
TVシリーズのオーズの最終回からの繋ぎもしつつ、観てない状態の人にもわかる程度のキャラクター説明をしていてすごく上手でわかりやすい入りかたでした。
内容の印象としては凄くタイトで無駄が無いといった感じで、少しテンポが早いかなと思う程でしたが、オーズだけの映画では無いので、良いバランスだと思います。
強いて欠点を言うなら敵の強さがわかりにくかったことですかね。わかりにくいというか、最初はあんなに強かったのに一気に倒されるんだーみたいな感じで
倒されるべくして倒された感があまりなかったことが挙げられるかな、とも思ったのですがこれも「成長するための壁としての敵」という風に考えれば、
劇中でちゃんと成長しているし納得できるのかもしれないですね。うーん。これはまた後で触れるので良いです。

僕的には構成や、流れ、仮面ライダーのアクションのシーンの上手さももちろん良かったのですが、
なによりも里中君(秘書の女の人)の脚技を観れただけでもオーズパートには価値があります!!(興奮)

『運命のガイアメモリ』でも女怪人の変身前にも似たような脚技のシーンがあったのですが、今回は前回よりも良かった!
(※タランティーノのように特別脚フェチというわけではありません)
普段(やる気が無いわけではないけれど)ダルそうな感じで秘書をしている里中君があんな激しいアクションをするというギャップにやられました。
あのシーンを観た小さなお友達が「脚フェチ」「お姉さんフェチ」「OLフェチ」に目覚めないか心配です。(考え過ぎ)


・W
はっきり言って短いですが、それはメインをオーズとフォーゼということを踏まえた上のことですし、
きちんとファンサービスしつつストーリーに上手く絡められていたと思います。
人気があるからと言って、終わった仮面ライダーを映画の全編に出すような無粋なことをしなかったことは英断かと思われます。


・フォーゼ
良くも悪くもTVシリーズと同じテンションという感じでした。結構評判良い(んですかね?)「仮面ライダーなでしこ」ですが、
個人的には見栄えが凄いチープな感じがしてあまり好きにはなれませんでした。ただ世界観を貫いたのは凄いと思います。
仮面ライダー映画というよりも青春恋愛モノの映画として良かったような気がします。


・MEGA MAX
なんかちょろっと昭和ライダーの皆さんが出てますが、冒頭の登場シーン以外は大した活躍はありません。
というか、冒頭の登場シーン短かったですが、あきらかに仮面ライダーSpirits』を意識した作りでしたね。若干「まんま」な感もありました。

このパートで良かったのはWとオーズとフォーゼが合流する所でWがオーズとフォーゼにおいしい所を譲るという所です。
これは次の世代にバトンを渡すということを示しているということだと思うんですが、『運命のガイアメモリ』というWの傑作を作った坂本監督だからこそ
あえてWを控え目にするということに意味があると僕は感じました。
人気があるのはWだからといって全面にWを出すと、Wだけでなく仮面ライダーというもの自体の評価を下げて結果的にコンテンツを滅ぼすことに繋がるということは
「前の例」でも証明されてることですからね。全編を通してWの扱いが上手かったと思います。

良く無かった点。これは前にも書きましたが、敵の強さがいまいちよくわからないということですね。
この映画は「オーズパート」「Wパート」「フォーゼパート」に出てくる個別の敵が実は共通した敵になっていて「MEGA MAXパート」で
敵が完全に完成するという作りなので、「MEGA MAXパート」では相当敵が強くなっているんですね。
本編では「地球を滅ぼすぐらい強い」みたいな感じなんですが、具体的な強さがわからないままなんです。
単純にけた外れのパワー、時を止められるという能力ということは表されるのですが、「こいつどうやっても倒せない」感が薄いというか、
ラスボスが現れてから割とすぐに、しかもあっさりと対策が出来て倒すので「えっ!」という感じで終わっていくんです。
「ごちゃ混ぜ」にしてしまうとやはりそう(強さのインフレ)なりがちなのかもしれませんが、もうちょっと敵も「魅せ」て欲しかったですね。


まぁともあれ余裕で及第点は越えてる作品だと僕は感じました。
特に個人的に苦手だったオーズも上手く出来ていたので今回は乗れて観れました。
書き忘れていましたが、坂本監督の特有のワイヤーアクションも上手く活かされていました。
ワイヤーで割と大げさにリアクションを見せた方がダメージが伝わりやすいのかなーとも思いましたね。
とりあえず面白いので、見逃した方はDVDで是非。



〜補足〜
・感想を色々と観ているとワイヤー使い過ぎとの意見もあるみたいですねー。確かに思い出してみると過剰な所もあったかもしれません。
・あと、これは感想にもあって僕も感じましたが、ストロンガー出てるのにチャージアップしないんだーみたいな所もありましたが、
まぁストロンガーがチャージアップしたら(公式設定上では)反則的な強さになるからしゃあないかーみたいなこともおもいつつ。
・昔の話を蒸し返すようだけど、ハナさんはダメでうんぽこは良いの?なんで?(今回ハナさんもうんぽこさん出てないですけど。)
・ふみカスhshs
・個人的なフォーゼパートでの見どころはまのちゃんよりふみカス
・毎回主題歌はどういう基準で作っているのか謎なんですけど。
・これも映画と関係ないけどフォーゼのOPの土屋アンナ、ラップ上手くないよね。(ばっさり)
・オーズのTVシリーズの時からひなちゃんが生稲晃子さんにしか見えません。