『タイピスト!』

京都シネマで観ました。

サムライカンフー(id:samurai_kung_fu)さんが「『オーバーザトップ』みたいな映画」とブログで書かれていたので観に行ったんですけど、
よく読むとそんなこと書いてませんでした。すいません。『オーバーザトップ』に目がないもので。(どんな言い訳だ)

ちなみにそのサムライカンフーさんの書かれた記事はこちらです。

ゾンビ、カンフー、ロックンロール

「2013年、カイダノフスキー夫妻が登場しないサマー・ムービー」
http://d.hatena.ne.jp/samurai_kung_fu/20130820



(私、やったる!!!)


これはたまらんですよ。


久しぶりにキタッ!って感じですね!
小規模だし、多分そんなにお金もかかってないんですけど(推測)、
この映画の愛らしさと面白さは十分ですよ。十分にあります。


大体こういう映画にありがちなのは・・・っていうかフランス映画にありがちなのは、
「こういうの〜オシャレでっしゃろ〜〜?こういうの観れるだけで満足でっしゃろ〜〜??」っていうオシャレで固めました!みたいな
内容が伴っていないものが多いんですけど、この映画はちゃんと内容もしっかりしてて良かったです。


とにかく前半はディズニー映画かもしくは少女マンガかっていうくらいおてんばな天然の女の子が巻き起こすドタバタコメディっていう感じで、
それこそ映画の中に出てくるカリカチュア(誇張)されたラブコメ映画の主人公みたいな子が
「〜もしも秘書がドジな田舎娘だったら〜」っていうドリフのコントをしてるみたいな内容で微笑ましいし、
それを観てるだけで満足なんですけど、ちゃんと話としても起承転結があってしっかりしてましたよ。

特に後半、前半とは打って変わって結構ビターな感じになっていくんですけど、観た後「ハッピーエンディングだったけど・・・うん・・・」って
なるくらい途中で現実をみせつけている所も良いなと思いました。

ま、実話ベースらしいので、当然そういう所は避けられないにしても、
しっかり「えええ・・・」っていう所も見せてて、ただのジャンル映画に終わってない感じが良かったです。
(途中「こんなに濃いの、いる!?」ってくらい濃厚なセックスシーンもありますし)


冷静に考えるとそんなに「ここが凄い!!」っていうところはないのに、なんでこんなに惹きつけられるんだろうって考えてたんですけど、
やっぱり美術的なセンスの良さは第一にあるんですが、その次に「人が真剣にタイピングをする姿」を映してるからだと思います。
あんまり人が真剣にタイプライターを打っているのなんて『シャイニング』以外で観たことないし、(しかもあれは目がイッてるし)
タイピングを競い合うっていう所も良くて、凄く正確さが問われるものなので、主人公が実際にどれ位正確に打てているかとか、
他の人と比べてどれ位速いかみたいなこととかは具体的にわからなくても、あのタイプライターの音や行を変える為に動かす仕草を映すだけで
十分「凄いんだな」っていう説得力が生み出されているんだと思います。

なんか一生懸命タイプライターを打つ主人公の女の子の姿を観るだけで快感なんですよねー。


「彼女のした行為っていうのは実はこういうことが暗示されていて〜」みたいなことを恐らくないでしょうし、
そんなたいそうな映画ではないんですけど、ちょっと疲れたときの休息としての「お菓子」的な感じの映画としては最適だと思いますよ。


最後に言いたいのはデボラ・フランソワが可愛い!!!



<補足等>
・ドジで体当たりな感じと、デボラ・フランソワの眠そうな目がアナウンサーのナタリーこと小林悠さんに似て・・・いや、なんでもないです
・社長(ロマン・デュリス)スケベそうな顔してたな〜〜〜〜〜!
・まぁ、ぶっちゃけ前半のテンションで最後まで行ってくれても良かったけどねー
・「田舎から抜け出したる!!」っていうああいう感じの描写が出てくる映画はそれだけでもうオッケーだ!



あんな可愛くてドジで最高な秘書、いないけどね!ハハ!(現実を突きつける)
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