『ダークナイト ライジング』

みんなー久しぶりー!!!(10月17日現在)

二か月前の映画の感想書きまーす。



実は初めてIMAXで観たんですが、凄かったですねー。
関西にはIMAXが3館しかなく、そのうち2館は大阪、残り1館は奈良という京都のハブられっぷりが泣けます。
今回は奈良にあるシネマサンシャイン大和郡山という劇場で観て来ました。(往復で電車賃1300円ぐらいかかる・・・!)
イオンモールの中にある劇場なんですが行ったことない上に遠いため右往左往しながら行きました。
駅からイオンモールまでコミュニティバスが出てるなんて知らずに炎天下の中1.5kmぐらい歩きましたヨ・・・。

しかしですねぇ、それぐらいの価値はあるなと思いましたよ。
良いっていう噂は聞いていたんですが、上に書いた様な条件もありなかなか行けなかったんですが、噂通り凄かったです。

スクリーンが大きいのはもちろん知っていたんですが、それでもちょっと驚く程大きかったですし、
それよりも、音響が凄かったですね。タンブラーやザ・バット(バットウィングっぽいあれ)の登場シーンでは
前の方の席を取ったということもあってか地響きの様に椅子が震える程震動が伝わってきて、
ちょっとした遊園地にあるアトラクションみたいな感じだと思いました。(TDLミクロキッズ的な)

勝手な推測ですが、椅子も震動が伝わりやすいようにしてるのかなぁと思いましたネー。


さて、では本編はどうだったかというと、
面白かったんだけど、やっぱ粗が目立ちますねーって感じですね。


辻褄が合わないとか、三部作をちゃんと終わらせて偉いとか、『ダークナイト』を超えられなかった等、様々な見方や意見あると思いますが、
僕はこの映画のどこに魅力を感じるかって言うと、「ベイン」というキャラクターなんですね。
なので今回はベインがどうだったかという目線で感想を書いていきます!
ノーランがどうとかは知りません!!そういうのは他行って読んで下さい!!

で、ベインなんですが、実写化する上で今回の条件でしか出せない魅力っていうものがあると思うんですが、
それはやはり「金を膨大に掛けられる」「過度なまでにシリアスなトーンの実写」という点だと思います。

まず、前者は物凄く大きな要素であると思います。
アメコミの実写化というものにそんなに詳しくないですが、80年代後半〜90年代にかけて、
いや最近まで(!)よくありがちだったのは「俺らはこんな○○を観たかったわけじゃない・・・!!」というパターンだと思います。
「SFなんだけど子供向け」みたいな変な条件のせいで二次元の創作物の中でも
なかなか実写化がし辛く、その上成功し辛いという誰もやりたがらないジャンルのひとつだったと思います。
それがつい最近「このジャンル儲かる!」と判断した映画会社によって凄い大きいスケールで実写映画化が連続して行われました。
(大きなものから小さなものまで・・・)

やはり『X−MEN』(2000年)、『スパイダーマン』(2002年)の成功が大きいんでしょうかねぇ。
正確な興行収入などはわかりませんが、知名度を広めたことや続編が出来るんだということを知らしめた上という点で
それまでなかったことを成し遂げたので大きな成功と言えるんじゃないでしょうか。

ま、でもやっぱり原作を再現するということと、現実社会に登場させても不自然さを感じさせないということを
完全に満たしたファンを納得させる作品というのは少ないですけどね〜。

そして10年前には考えられなかったスケールと注目度、予算で実写化に至ったのが、
今回のクリストファー・ノーランの『バットマン』なわけです。

結局何が言いたいかって言うとお金をかけられる、そしてそれに見合った技術があるという点でこんな良いタイミングはないわけです。
このアメコミ実写化ブームがいつ去るかわからないですしね。

次に、「過度なまでにシリアスなトーンの実写」に関してですが、
これに関してはクリストファー・ノーラン版の『バットマン』を観て下さい!!(ここに来てなげやり)
まぁとにかく「確かにリアリティは求めたけど、そこまでしてなんて言ってねーよ!」ってぐらい現実的な世界観なんですね。
ホントにバットマンがいたらこんな感じ!みたいな。

凄く感覚的な表現をしますが、「アメコミファンへのマジレス」って感じです。

ファン「金にもの言わす正義のヒーローバットマン最高!」
ノーラン「いやバットマンもあんなことしてたら社会的信用とか無いから。あと君らが思う様な正義のヒーローでもないし。」
ファン「お・・・おう・・・。」
みたいな。

まーでもアメコミってかなり現実的だったり風刺的だったりするので、今回の映画化で驚いたのは日本人やイメージとしてのアメコミやバットマンしか
知らなかった層で、本当のファンは「やっと来たか!」って感じなのかもしれませんが。


長くなりましたが、とにかくこういった背景で作られた『バットマン』という作品やキャラクターはこの機会じゃないと見られないと思うんですね。


はい、ややこしい小理屈はおしまいです!!!

要はどんなけカッコいいものが映画内で観れるかです。

僕は先に発表された製作中の画像や予告編を観て凄くシビました。
特に予告編の動画のベインを観た時は「ジョーカーがいなくても大丈夫・・・なんじゃないか!」と思わせてくれました。


で実際映画を観てベインはどうだったのか!
「凄いカッコ良かった!!・・・最後のある展開の前まではね。」という感想でした。

映画の冒頭の小型ジェット機(のようなもの)のシーンは凄いインパクトでバカみたいな力技で持っていかれましたし、
地下作業場での非情な行動と、力で忠誠を誓わせているということがわかるような描写も良かった。
何より見た目と仕草ですね。着ている物や、デザイン、トム・ハーディの演技や体作りが超イイ!!
トム・ハーディさんは今回の条件で最上のベインを見せてくれたんじゃないでしょうか。

・・・なんですが、既に様々な方が言われていると思いますが強いキャラクターにし過ぎたせいか、
中盤から終盤にかけて活躍がよくわからなかったり、「ショボくね?」っていうのが増えていったり。
それもまぁ物語を収拾する上で良しとしましょう!!
でもねぇ、やっぱりどう考えてもあんだけ付いていった人の言うこと無視して、しかも腕力じゃなくて銃でバットマン殺そうとした上に、
キャットウーマンに雑に殺されるってアンタ一体どういう事ですか!!

「こういうことしたやつはロクな死に方しませんよ」っていうのにもなってないし、
「信条を無くしたから」っていう理由で殺されるにしても描写があっさりしている上に雑なのでやりきれないですよ!

アメリカの社会問題と上手く重ねて(監督は否定している様ですが)敵の設定をしたのは良いと思いますが、
その着地点があれで良いんですかと言いたくなりますよ。


あと最後までカッコ良かったら黙ってようと思ってましたがねぇ!!はっきり言ってあんたアクションシーン撮るのヘタクソなんだよ!!あたしゃ許さないよ!!


・・・とノーランに唾飛ばしながら言い寄りたくなるぐらい不満でしたね。


ベインというキャラクターとそれを演じたトム・ハーディには全力で拍手ですが、
ノーランにはオエーーーー!!ですよ。ツーサムズダウンですよ。

「ベインはあんなことしない!!」って
仮面ライダー響鬼の30話以降の展開を思い出しましたよええ。


というわけで、僕はこれからベインのキャラクターグッズはいくつか買おうかと思ってますが、DVDは・・・ね。どうしようかと思ってます。



〜補足など〜
カツマーーーー!!!
・あんな人についていく気にはならない。
・映画としてはうーんまぁ良いんじゃないですかね!(偉そう)
・何気に一番好きだったのはジョン・ブレイク(ジョゼフ・ゴードン・レヴィット)です。カコイイ!
・ショットガン持ちながら走る警官姿のジョゼフ・ゴートン・レヴィット見られるなんて最高じゃないですか!!
・ロなんとかビンさんの件はファンサービスになってて良かったです。あれは良かったよノーラン!(偉そう)
・でも最後のアルフレッドがブルースとセリーナがよろしくやってる所を見つけるシークエンスははっきり言って蛇足だよ!
というかあれやるなら顔が見えるか見えないかで余韻残して止めるべきでしょうよ!!『インセプション』のラストで出来たんだからさぁ!ノーランよ!(とても偉そう)
キャットウーマンも良かったんだけど、ね。
・あともう突っ込む気もないけど、核に対する扱いが雑な上に適当だよね!素人目でも酷いよね!
・コンテナに入れてゴロンゴロンさせるのは1000歩譲って良いとして、
タダの爆弾じゃないんだから海の上で爆破させたからって「イエーイ!」にはならんでしょう!
・そりゃウェインさんは金持ちだから最新の医療機器でうんとかかんとか健康を保てるのかもしれませんけどねぇ!
リーアム・ニーソンが遂に幻影として登場。
・映画全体の良さはやっぱり音楽の力が大きいですよねぇ。
・完全に余談ですが、輸入盤のサントラを買ったんですが、日本からは特典のボーナストラックのダウンロードが出来ないってどういうこと!?
・実はMOVIX京都という劇場でもう一回観ました。(通常のスクリーンで)