『ザ・ウーマン』


(『MAY−メイ−』の方が好き!(結論))


えーと、この日は2本しか観ない予定だったのですが、京都みなみ会館での上映が最終日だったので強引にねじ込んで観てきました。
僕としては原作もそのシリーズも読んでないですし、モデルにしたと言われるソニービーン一族をちょっと知ってるくらいで
「とりあえずなんかヤバめの映画がやってるらしい」ということで観に行ってきました。
好きな人は相当好きというケッチャムさんの小説、そしてとりあえず変態ということは聞いたラッキー・マッキー監督が手を組んだ!
という二つのインパクトが強くて面白そうだなと思ってたんですよ。


その予習としてラッキー・マッキーさんの『MAY−メイ−』をレンタルDVD屋で発見したので観たんですが、
作品のけだるい雰囲気に押されつつも割と好きな感じでしたね。
ザ・ウーマン』にも母親役で出てたアンジェラ・ベティスさんが神経質な感じの脆さを感じさせる女の子を演じてて良かったです。
あんな悲しいレザーフェイスがいるのかという位、グロ映画なのに悲しい気持ちになりましたよ。


傑作とは言いませんがなかなか良かったので、これは期待だなーと思ってたんですが・・・。
好き嫌いあると思いますが一番最初に書いた通り、僕は『MAY−メイ−』の方が好きでした。


とある野生化した女性のキャラ・・・というかもはやモンスターと化した主役の「ザ・ウーマン」が出てくるんですけど、溜めた割には大暴れしないんですよね〜・・・。
淳二稲川風に言うと、前半は「なーんかいやな感じするなーやだなやだなー・・・」って感じの父親が不穏な動きをしまくって、
中盤で「ワーッ!!ダーンッ!!エエエーーーッ!!」って感じに親父が大暴れしまくって、
終盤に「そしたらね、その人、足が無かったんですよ」的な急展開(もう一人モンスターがいたみたいな)があって終わっていくって感じなんですが、
簡単に言うと「ウーマン」っていう野生化した人食う女の人が、田舎のイカれた親父に捕まって監禁されて家族ぐるみで飼育されるみたいな感じなんですよね。
だからいたぶられていたぶられて、って感じなんですがそんだけいたぶられたら、ほらー爆発を期待しちゃうじゃないですか。(変態)
アクション映画じゃないですけど、大体そういう展開だったら最後の方鬱憤が炸裂するじゃないですか。
まぁ一応「ウーマン」は逆襲するんですが、撮り方と編集がなんか複雑になっているせいで見にくい上に、大した逆襲じゃないんですよねぇ・・・。
ラストの展開もイマイチよくわからないし、はっきり言って消化不良でしたね。


原作があるから子役を使わざるを得ないのはわかりますが、エロもグロもバイオレンスも中途半端だし、
はらわたとかは出たりするんですが、そういうことじゃなくて、これほど陰惨な仕打ちをうけた「ウーマン」がどんな惨い仕返しをするのか期待しちゃったんですが・・・イマイチでしたねぇ。

というかこれだと『ザ・ウーマン』じゃなくて『完全なる飼育(野生児編)』の方がふさわしいんじゃないかというくらい、
親父の変態さを見せつけられるんですよね。凄いコレジャナイ感。

隣の家の少女』的な方向に持って行きたいのか、『テキサスチェーンソー』的な完全なモンスター映画にしたいのかイマイチ方向がわからずじまい・・・。


期待値が高かっただけにションボリしてしまいました。
ま、勝手に「こういう映画だ」って妄想して行った僕が悪いんですけども・・・。


〜補足など〜
・もうちょっと奥さんに救いをあげて欲しかったなぁ。
・あと先生の不憫さね。
・一昨年の『ドリーム・ホーム』、去年の『セルビアン・フィルム』に次いで今年のヤバい映画の到来かと思ったんですけどネ・・・。
・息子が性に目覚める描写があったけど、「じー」と見つめるだけで全然ダメ。もっとこう!「ハッ!」って感じが無いと!!
ケッチャムもラッキー・マッキーも性の目覚めはあんなもんじゃなかっただろう!!(突然の憤怒)
『セルビアン・フィルム』の一見のどかな親子の会話風景だけど、喋ってることがヤバいし、「親父の間違った性教育」を見習っていただきたい。
・(総評)マニアックな物を扱ってる映画程、好き嫌い分かれるよネ!



にほんブログ村 映画ブログ 映画日記へ

いつも本当にありがとうございます。
よろしければ今回もアイコンの上で左クリックお願いします!