『探偵はBARにいる2』

MOVIX京都で観ました。




(さ↑よ↓な↑ら↓)




正式名称は『探偵はBARにいる2 〜ススキの大交差点〜』らしいですけど、ま、良いでしょう!(なにがだ)


テレ朝の日曜洋画劇場で(洋画じゃねえ!)1をやってるのちょっと観て、前々から観たかったのと、1も雰囲気が良かったので観に行こうと思い観てみました。



普段から映画を観られている方で、この映画面白そうだなーとか思ってらっしゃる方はなぜ観てないかというと
多分ですけど「邦画だから期待出来ない」というのが結構大きい理由なんじゃないかと勝手に推測してるんですが、
結論から言いますと面白かったですよ。世界観とか、キャラクターだけ見ると僕は邦画のこういった作品のものの中では一番好きかも知れません。


欲を言えばもっとキャラを面白く魅力的に見せることは出来るんじゃないかと思ってるんです。
本作でもアクションシーンとかカーチェイスシーンとかありますけど、わちゃわちゃーっとしててやってること凄いのにぼんやりした感じになってるんですよね。
要所要所でもっとキッチリ「カッコいい!」っていう所を作るともっと魅力的で愛される作品になるんじゃないかと思ってます。
(ストーリーを変えろとかではなくて)


なのでまだやっている所があれば観てみると面白いと思いますよ!公開終わってるならDVD出たらで観ましょう!(ニコッ)



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↑ここまでネタバレなし          ここから物凄く重要なネタバレあり↓
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・・・大仰に前振りしてキレようかと思いましたがやめます。
この映画、ここまで書いたことに一切嘘はありませんし、続編作られたら観に行こうと思っています。それくらい愛せる作品(シリーズ)だと思っています。


ただですね、本作を手放しで褒められない所と言いますか、はっきり台無しにしている所があったんですよ。
それは橡脇という政治家のキャラと、犯人の扱いです。
厳密にいうと橡脇というキャラ自体は話に必要だったのかも知れませんし、この「政治家」というキャラ自体にそれ程問題があるとは思いません。

しかし「反原発派」という要素が加わることによって一気に「なんてことしてくれんだ感」が出てくるんですよね。
なんでそういう風に感じるかと言うと、まずこの「原発問題」と呼ばれる原発をどうするかという議論は現在進行形であるということが第一の理由です。
現在進行形であるということはまだ解決してないということであり、それ自体を出した所で「未解決の問題を想起させる」に過ぎないんですよね。
原発問題について考える機会になって良いじゃないか!」と思われる方もおられるかも知れないですが、「既存の考え方ややり方、もしくは終わった事件などに対する新しい考え方(解釈)」が全くと言って良い程提示されないので、ただ単に嫌な気分になるだけなんですよ。
(誤解を招くかもしれないので説明しておくと、「嫌な気分に」というのは「原発問題」が取り沙汰されるようになった一連の事故も同時に思い出してしまうので、という意味です。)

簡単に言ってしまうと「原発問題」とこの作品の本筋のマサコ(主人公の友人で"おかま"バーのママ)が殺された事件と関係無いんですよ・・・(笑)


色々端折って書きますが、もっと言うと橡脇さんもほとんど関係ないんですよ!橡脇さんからしてみたらいい迷惑だ!酷い話ですよ!


話を戻しますが、「現在進行形の問題」というを取り扱うということにはもう一つ問題があって(問題の問題って変な日本語!)、
「現在進行形」なんで勝手に決着出来ないんですよね。ましてや「原発問題」の是非を映画のメッセージに入れてしまうと、
政治的なメッセージになりかねないわけです。自主映画じゃないんですから影響力もありますし、そんなこと出来ないですよ。(やったら完全にプロパガンダですし)


ここまでのことを整理しますと「新しい見方、解釈は提示されない」、「問題に決着は付けられない」、「そもそも話と関係がない」・・・
なんで入れる必要があったんや!!(憤怒)

これってうわべをなぞるだけの一番ダメなパターンだと思うんですけど・・・。
「政治家」「利権」みたいな感じで話に深みを出す為の出汁に「原発問題」を使ったってことですよね?それって最悪だと思うんですけど!
「ネットの掲示板に書きこんでるオタクって怖いよね」とか「暗い奴って何考えてるかわかんないから怖いよね」みたいな感じで
「こういう問題を抱えた日本。我が国の未来はどうなってしまうんでしょうか・・・」って言われても、ね。


いくら三角マークでも流石に酷いなこりゃと思ったので、パラパラとですが原作を読んでみたんですが、
少なくとも原作は橡脇がどういう活動をしていてどういうビジョンを持って活動しているかなどは語られているようです。
そうやってきちんと説明されて、登場する様々なキャラクターに感情移入出来た上でようやく話にも入っていけるし、
逆に言うとそうじゃないと「意外な展開」にもならないと思うんですよ。

で、その「意外な」犯人とその扱いも酷い!
こいつが犯人なんだなと推理させるには情報量が少なすぎるし、最後に犯人が誰か知った人も「なるほど最初から予兆はあったな」とかそういうことも出来ないです。
唐突に「ハイこいつが犯人デース!」と言われ、観客が「えっ!なんで!?」と思ってたら殺した理由が「ムカつくからだよ!」という理由にもなっていない理由で畳みかけられて、更にその後の展開に「開いた口が塞がらないとはまさにこのことか!」と膝を打ちましたよ。

詳しくどうなるか書かないので、犯人発覚からその後どうなってしまうかまでホントにポカーンとするしかないという経験を皆さんに味わっていただきたいです!
ビックリしますよ!そこだけ神の裁き的な!?みたいな。(なんとなく伝わっちゃうやつ)


一昔前の邦画には先程も挙げたような「オタクは気持ち悪いし何考えてるかわからないから一生ひきこもってろ」的なメッセージがモリモリ入ってましたが、
今回のお話でそういう無慈悲かつ適当なイメージでのもの言いも極ったと思います。
なんせ今回は「ゲスは死ね!」ですからね!あー怖い!東映怖い!!



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                                ネタバレおしまい
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というわけで、皆さんもこの感動を、是非劇場でお確かめ下さい!(適当)



〜補足など〜
大泉洋松田龍平、最高です!(そのままの意味で)
尾野真千子、微妙です!(笑顔で)
・ゴリ、思ったよりしっくりきませんでした!(ゴリエ程ではなかった)
佐藤かよ麻美ゆま本当に、本当に、ごちそうさまです!!(親指を立てながら)
波岡一喜も良かったし、安東玉恵も良かったんだよぉ〜。
・北海道ってあんなに簡単に銃が手に入るの・・・?(震え)
コルトガバメントってあんなに弾数あったっけ・・・?