『ニッポンの、みせものやさん』

こんにちは。
前回の感想を書いて、しばらく感想を書いてなかったんですが、
チラッと覗きに来た人が「うわっ映画をこき下ろすことでしか幸せを感じれない可哀想な人だ!」と思われるんじゃないかとふと思って慌てて書いてます・・・。


ほ、他にも寝たりとかアイドルのDVD観たりする幸せがありますけどぉ!?(必死)


いやでもホントにね、別に「叩いてどや顔したい」とかではなくて、これからも感じたままを書いていきたいと思っているのでよろしくお願いします。


いきなり余談ですが、この日本当は『リアル〜完全なる首長竜の日〜』も観ようと思ってたんですが、
唯一やってるTOHO二条が夜中心の上映で諦めたんですよね〜・・・


12時の回の次の回が17時ってどういうことだ!!(大企業に喧嘩を売る)


さて、では感想を書いていきたいと思います。



(つづきは本編で!)


京都みなみ会館で観たんですけど、
まず最初に5分程遅刻してすみませんでした・・・。
一番避けてることなんですけど、自分の段取りが悪いばっかりに申し訳の無いことをしてしまいました。
失礼しました!!


・・・気を取り直してこの映画はですね、割と興味本位で観たんですが、
結果的には凄く面白い映画を観たなーという感じでした。


予告動画を観てもわかる通り見せ物小屋をいう職業をなさっている方々を追ったドキュメンタリー映画なんですが、
前にここに書いたドキュメンタリー映画の要素でいうとかなり素材の力が強い「素材で勝負!」って感じのドキュメンタリーでした。
それは別に監督の腕が無いと言っているのではなく、むしろ編集や演出を違和感なく見せる技術が凄いのだと感じました。
例えば取材対象との関係、本作では最後の見せ物小屋、大寅興行社の方々との信頼関係がしっかりしている*1ことや、
その方々達がどういう思いでどういったことを伝えたいのか(もしくは伝えているのか)を監督の自我が出過ぎることなく描けていることなど、
そういった意味でも(監督の気持ちや姿勢も)非常に気持ちが伝わる映画でした。

一つ二つ引っかかった所を挙げるとするならば、
あまりにもゆっくりなナレーションがたまに冗長に思えたり、テレビドキュメンタリー的だと感じてしまったことや、
終盤とある理由で北海道に行くシーンがあるのですがそこがちょっと長くて、丁度集中力が切れる時間なので「風景を見せる」ことに重きを置いたにせよ、
少し唐突過ぎたので「こういう所に毎回来てるんだな」というより「なんでここだけこんなに長いの?」という風に思ってしまったことですかね。


裕子姉さんと呼ばれる座長のようなポジションのご婦人(大野裕子さん)がメインでお話をしてくださるのですが、
この方の人柄、周りの偏見や見せ物小屋を継続する困難さなどの辛いことを乗り越えてきた上での考え方や物の見方、
確実に来る「最後」に対してどう向き合っているのかなど観れば観る程、魅力を感じ、尊敬し、感心し、そして惹きつけられてしまうんですよ。
今でも楽しませようと全力で取り組んでおられる姿は全盛期の思い出に浸ってやっているのではなく、この仕事が好きで、仕事に惚れてやっているんだなということが伝わってきました。


本当は細かく登場人物やエピソードについて書こうと思っていたのですが、こういう文字や文章で大体わかって納得するより
観ていただいた方が良い作品だと思うので、今後の上映予定は未定の様ですが、もし劇場でやってたりDVD化された時には是非触れていただきたい作品でした。


見せ物小屋の歴史や舞台裏に迫った作品だし、実際に芸をなさっている所を映すとネタばらしでお客さんが入らないようになるから映さないよなーと思っていたのですが、
あくまでメインは違う所にあるのですが、実は観た人へのお土産的にいくつか芸も観れたりするので(ホントに口がぽかんと開くくらい凄い)そういう意味でも観とかないと損しますよ!


「絶対なくなっていくからね、よく覚えておいて」という裕子姉さんの言葉が今も凄く刺さったままです。


〜補足など〜
この映画を今後上映する時は裕子姉さんのトークショー付きにしなさいな!!
・途中から出てくる宗雄さんという人も、イイ顔のおじさんで喋り方とか性格も「理想の屋台のおじさん」だったな〜・・・
・恐らく、多分だけど、こういった見せ物小屋を物凄く、「良く」「綺麗」なものにしていくと、シルクドソレイユみたいなものになっていくんだろうけど、観た人の経験としては全く別のものなんだろうな〜と思った
・「身体に障害がある人達の生きる術としての役割」というのはイタコという職業にも通ずるなと納得がいったけど、客寄せの絵が描いてある看板での説明や、上演中の口上を聞くと雇う側も生半可な覚悟でやってるのではないというのがわかった
・「気持ち的にも生活的にも全ての人が平等に暮らせるようにしよう」という動きは是非そうしたいと思うけど、最近の「まるでみんな違いや差が無いようにする」動きには本当に疑問を感じる
・最近びっくり人間大集合みたいな番組を見ないのもそのせいかな?人間ポンプの人とかおっぱいで空き缶潰す人とか子供の服着る人とか
・大寅興行社の見せ物小屋が近所に来たら行ってみたいな〜
・あ、今後「ゆうこ」って言ったら「裕子姉さん」のことだからね!



「じゃあ無難な『○○』でも観るか」ってくらいだったら絶対にこっち観た方があなたの視野は広がるはず!
面白いけど哀しい、でも良いもん観たな!って気分で帰れると思いますよ!!

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毎度毎度すいません!近々映画館で観た作品以外の映画の感想も書こうと思っているのでよろしくお願いします。

*1:本編でも語られますがそれは長年の取材によるものだと思います