『パシフィック・リム』

どうも!2013年11月16日だよ!

シネマサンシャイン大和郡山でIMAXで観たよ!





(この映画観たい!!)


パシフィック・リム』の初日の初回をIMAXで観れるならそりゃあ行きますよ!(4DXとかいうのも行きたかった)

で、連続して二回観たんですけどね、何故か吹き替え版が先に上映されたので、そっちを先に観ざるを得ませんでした。(出来れば字幕版を先に観たかった…)


まぁそれは良いとして、既に相当な数の感想が書かれてるであろうと思いますので、個人的にズシンときた所を掘り下げて書いていきたいと思います。


パシフィック・リム』を観終わった後の僕の心情は「めちゃくちゃ良かったけど何故か凄い悲しい」という変な感じでした。
もちろん燃える所はたくさんあったのですが、それよりもデルトロのダークサイドの部分が僕のツボにヒットしてしばらく引きずってました。

僕が完全にダウナーになったのは大きく言って3つのシーンがあったからです。
その一つ一つ書いていきたいと思います。

・主人公と兄貴が引き離されるシーン
あんなに突然で、しかも「物理的にも」「精神的にも」引き離されるシーンは初めて観ましたし、
『ザ・グレイ』で似たようなショッキングな描写がありましたが、あれよりも残酷で絶句してしまう様なシーンでした。
この場面で出鼻を完全に砕かれました。


・森マコの幼少期(芦田愛菜)のトラウマシーン
まさにまるでその人のトラウマを追体験しているようなシーンで、素晴らしかったんですが、
デルトロの賞賛した芦田愛菜の演技のせいもあって、スゲー悲しい気持ちになりました。


・ロシアのあいつらが酷いやられ方をするシーン
あれはいくらなんでも酷い!どうすることも出来ないまま痛みは感じたまま沈んでいくって酷い!
そして何より酷いのはあいつらが大した活躍しなかったこと!!あまりに可哀想…。
それは置いといても、あの「アアアアアーー!!!」みたいな苦しんでる所をこれでもかって見せられたのでこのシーンでもうノックアウトです。
その後のラストバトルでの自己犠牲的なのも「うわぁ」って感じですが、このシーンの後だと、もうどうでも良いっていうか、
正直「良いとこ見せられたんだからOKだろ!」って思ってしまう程ロシアの二人は無念でした。


ギレルモ・デル・トロという監督は、元々王道的な大作を作るそういうツボを押さえるのが上手い人だと思っているので、
そういうシーンがあったのはデルトロらしさがしっかり入ってて素晴らしいんですけど、「良過ぎてこっちの身が持たない」という感じでした。
(そういうシーンのみをもっと味わいたい人は『パンズ・ラビリンス』を観よう!)


色んな人の感想では、やっぱり結構ロボ同士のバトルシーンばかり取り沙汰されていますけど、人間の描き方も良かったですよ。
基地で沢山の作業員が出てくる所っていうのは割と少ないんですが、そこも人はいっぱい出てくるんだけど
単なる「集団」としてじゃなく「個々が意志を持って集まって出来た集団」という感じで流石だなと思いました。
そして主人公とその仲間が所属しているのが「既に無くなることが決まっている集団」とすることで大勢側に就く(=物語設定的につまらなくなる)ということを避けていて、
唯一システム側の人間である階級を持つ司令官も、自分の意志の為にその役職に身を置いているので(実際上層部との折り合いも悪い)、ノイズ無く観れるんですよね。
あと、デルトロの監督作である『ヘルボーイ』にも共通する「ラボの作りこみ方とその上手さ」もたまらなかったですね。
ああいうのこそデルトロの映画の醍醐味だと僕は感じました。

もちろんロボのバトルシーンも良かったんですけど、たまに「ここが今一つ甘い」「特撮的にこうした方が盛り上がった」という感想を見るので、
デルトロ擁護じゃないですけど、そもそもは大仰なバトルシーンとかじゃなくてそういう細やかな所が売りの監督だということを書いておきたいです。


確かにもうちょっと盛り上がれたんじゃないかという所はあるんですけど!!
でも、宇宙に連れ去られかけた時にチェーンソードを出した時点でマジンカイザー好きの僕からしたら親指は立ってるので大丈夫です。
あと最終手段が剣っていうのも最高だなと思いました。


あと、これはデルトロが悪いんじゃないんですけど、吹き替えのことについて。
まず、キャスティングについての是非があるのはわかりますが、僕的には別にこれは(概ね)良いです。
僕が憤怒したのは別の所にあります。まずはこのCMをご覧ください。

おわかりいただけましたか?技の名前を言う所で「エルボーロケット」と言っています。
しかし本編ではロケットパンチと言っています。僕は何故変えたのか理解に苦しみます。
「おいお前!さっきマジンカイザーっぽいとか言ってでキャッキャ言ってたやないか!」とおっしゃるかもしれません。
でもそれとこれとは話が違って、元々の設定として「エルボーロケット」という名称がある以上それは「エルボーロケット」なんです。
ロケットパンチ」っぽくても「エルボーロケット」なんです。
面倒臭いと思われるかもしれませんが、そこを「ロケットパンチ」に変えてしまうともう身も蓋もないんですよ。
色々調べたら「ワーナーの偉い人」がそう言わせたそうですけど、本当に何も考えていないんでしょうね。


あと、吹き替えのメインキャストの方は良いんですけど、ロン・パールマンは何故あの方に吹き替えを任せたんでしょうか?
あの方個人の演技の上手い下手はともかく、僕は強い違和感しか感じませんでした。

この二点に関しては憤りすら感じています。




まぁ最後は批判みたいになっちゃいましたけど、映画自体は凄く楽しめるものなので興味のある方は一度観てみてもよろしいかと思います。



<補足等>
・やっぱ字幕の方が良いなと思うのはイェーガー(ロボット)の機体の中でアナウンスされる人工音声が『ポータル』というゲーム(めちゃくちゃ面白い)
で使われている物と一緒なので、プレイした身としてはグッときた
・あまり注目されてないけど、兄を殺された主人公がまるで自分と世界との間に隔たりを作るかのように「命の壁」を作っていたという所も好き
菊地凛子があんなおぼこくて純真な役出来るなんて聞いてないよ!!最高!
・そういえば適正試験での主人公とマコ(菊地凛子)との戦いも良かった
・正直言うとこういう高予算の映画も良いんだけども、デルトロには小さい映画を撮って欲しいなぁ


これももうちょっとでDVDで出るので是非!


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